保活はいつから始めたらいいの?スケジュールやポイントを解説!
2024/07/22
夫婦共働きが当たり前のようになりつつある昨今、働きながら子育てするうえで欠かせないのが、保育園探し、いわゆる「保活」です。しかし、いざ保活をはじめようと思っても「いつから何を始めたらいいの?」と迷うことも多いでしょう。そこで今回は、保活を始める時期や進め方について解説!一般的なスケジュールや注意点についてもご紹介します。
保活とは
保活とは、「子どもを保育園に入園させるために保護者が行う手続きや活動」のことです。
保育園には、認可、認可外、認証など様々な施設の形態がありますが、どの園に入園する場合も保活は必要です。
特に、認可保育施設の入園に関する保活は複雑で時間もかかるため、事前準備が欠かせません。
そもそも、なぜ「保活」が必要なのかというと、全国の多くの地域で、保育園に入りたくても入れない待機児童が存在するからです。
厚生労働省の発表によると、令和4年4月の待機児童は、全国で2,944人。
保育施設の多様化による増設や定員数の増員により、年々待機児童数は減少傾向にありますが、希望する園に入れず他の園に通いながら保活を続けていたり、一時的に預かり保育を利用していたりする「潜在待機児童」は決して少なくないのが現状です。
こうした状況を踏まえ、子育てと仕事を両立させたいと考えている保護者にとって、保活は避けて通れない問題なのです。
参考:令和4年4月の待機児童数の調査結果
保活の基本的な流れ
では、保活とは具体的にどのようなことをすれば良いのでしょうか?
1.情報を集める
まずは、保育園の種類や自宅近くの保育園の情報について調べましょう。
特に、認可園を希望する場合は、自治体ごとに保育申請や選考基準、申し込みの時期などが異なるため注意が必要です。
また、企業によっては、福利厚生として提携の保育施設を設置していたり保育料の補助が出たりする場合もあるため、並行して確認しておくと良いでしょう。
2.園の見学をする
保育園の情報を集めたら、園の雰囲気や方針を知っておくためにも、希望する園を見学しに行きましょう。
実際に園に足を運ぶことで、毎日の通園経路の確認にもなります。
また、見学したうえで、実際に申請する園の候補を複数選んでおきましょう。
3.選考基準や申し込み手順の確認
認可園を希望する場合は、自治体によって選考基準や申し込み手順が異なるため、役所で必要な手続きを確認しておきましょう。
特に人気の園は、選考基準となる点数によって入園可否が左右されるため、ご自身の点数を確認したうえで役所に相談しに行くことをおすすめします。
4.申し込みの手続きをする
必要書類を揃えたらいよいよ申し込みの手続きを進めます。
提出する書類の中には、勤務先の記入が必要なものもあるため、提出期限から逆算して余裕を持ったスケジュールで用意しておきましょう。
5.入園準備または再申請
審査を終えて、無事に希望の園に内定したら入園の準備にとりかかります。
一方で、希望の園に入園できなかった場合は、他の園の二次募集に申し込んだり、認可外保育施設や一時保育を検討するなど、代替え案を考えましょう。
保活を始めるタイミング
保活は、情報収集から申し込みまで、様々な準備が必要ですが、いつから始めたら良いのでしょうか?
実は、認可・認可外など、希望する園の形態によっても保活を始めるべき時期は変わります。
ここでは、認可・認可外での保活スケジュールについて解説します。
認可・認可外の違い
まずは認可・認可外の違いについて理解しておきましょう。
認可保育施設とは、施設の広さや設備、職員の人数などが国が定めた基準を満たしており、各都道府県から運営を許可されている保育施設のことを指します。
認可保育施設に含まれるのは、認可保育園・認定こども園・小規模保育園などです。
入園の際には、各自治体へ申請して審査を受ける必要があり、世帯収入によって保育料も変わります。
一方の認可外保育施設とは、民間で運営している保育施設のことを指します。
施設の規模や設備など、国が定めた認定基準を一部満たしていないこともありますが、児童福祉法などに基づいて、地方自治体や市町村が調査したうえで運営しています。
また、英語教育や少人数保育、送迎サービスや保育時間の延長など,園によって様々な特色がある点も認可外保育施設の特徴と言えます。
認可外保育施設に含まれるのは、認可外保育園・認証保育園・企業主導型保育施設・病児保育事業・一時預かり事業・ファミリーサポートセンター事業などです。
これらの保育施設に入園を希望する場合は、自治体ではなく、保育施設に直接申請し手続きを進めます。
▼認可・認可外の違いについてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
認可保育園・認証保育園・企業主導型保育園の違いは?それぞれの保育園の特徴を解説
認可保育施設の保活スケジュール
認可保育施設の場合、各自治体に申し込む必要があり、自治体によって申請期限が決められています。
そのため、自治体への申請期限に合わせて保活をスタートさせる必要があります。
認可保育施設への4月入園を希望する場合、おおよそのスケジュールは下記の通りです。
4~9月頃 | 園の情報収集や希望する園の見学に行く |
10~12月頃 | 4月入園の一次申し込み期限 |
翌年1~2月頃 | 一次申し込みの結果通知 →希望園に内定した場合は入園手続きを進める →内定しなかった場合は、他園の二次募集への申し込みや認可外保育施設への入園を検討する |
2~3月頃 | 入園や職場復帰に向けた準備 |
4月 | 入園 多くの園では、数週間の慣らし保育期間後に通常保育を開始する |
認可保育施設への入園は、入園の約1年前から準備をスタートさせる必要があるため、育休が1年間の場合、育休に入ったと同時に保活がスタートすると考えておいた方が良いでしょう。
認可外の保活スケジュール
一方、認可外保育施設の場合は、各施設の定員数に空きがあれば、いつでも入園することができます。
そのため、入園を希望するタイミグに合わせて、空き状況の確認や見学の申し込みを始めましょう。
随時 | 入園を希望するタイミングに合わせて、見学や申し込み、面接、面談などを行う |
入園希望月 | 入園 多くの園では、数週間の慣らし保育期間後に通常保育を開始する |
空きがあればいつでも入園できるとは言え、面接や面談などを実施している場合も多いため、余裕のあるスケジュールで保活をスタートさせることが大切です。
保活をスムーズに進めるためのポイント
保活は、準備するべきことがたくさんあるからこそ、早めに情報収集をしてスタートさせることが大切です。
ここからは、保活をスムーズに進めるためのポイントをご紹介します。
複数の園を見学して情報を集める
見学の際は、複数の園に足を運ぶようにしましょう。
小さい子どもを連れて見学に行くのは大変ですが、実際に見学しないと園の雰囲気や特色は分からないものです。
また、第一希望だけでなくいくつかの園を比較することで、希望条件が明確になり、優先順位も決めやすくなります。
条件や選択肢を広げる
通園しやすく自宅から近い園に入園できれば理想的ですが、定員数や審査基準によっては必ずしも第一希望の園に通えるとは限りません。
保育園を検討する際は、希望条件を増やすのではなく、「ここなら通えそう」と思える範囲まで条件を広げることも必要です。
認可、認可外の両方を検討する
認可園を第一希望に考える方も多いと思いますが、保活の際には認可外も併願しておくと安心です。
認可外は、認可園にはない特色保育を行っていたり、保育時間が長かったりすることも多いため、場合によっては「認可外の方が希望条件に合っている」と気づくこともあるかもしれません。
認可、認可外にとらわれずに検討することで、視野が広がり保活をスムーズに進めやすくなります。
まとめ
子育てと仕事を両立するうえで、避けては通れない保活問題。
必ずしも希望の園に入園できるとは限らないからこそ、早めに準備を進めておくことが大切です。
また、保活は認可・認可外によっても進め方が変わります。
ぜひ、今回ご紹介したスケジュールやポイントも参考にしていただき、スムーズに保活を進めてくださいね!