子どもの発熱への正しい対応とは?家庭でできるケアと受診の目安 | ユニバース開発株式会社 ユニバース・ナーサリー|ユニバース・キッズ

子どもの発熱への正しい対応とは?家庭でできるケアと受診の目安

2025/05/23

子どもが発熱すると、「どうしよう」「病院に行くべき?」と不安になりますよね。
特に保育園に通い始めたばかりの0~1歳児は、体調を崩しやすく、初めての発熱に戸惑う保護者の方も多いはず。

ですが、発熱は子どもの成長の一環でもあります。
まずは焦らず、発熱の仕組みや正しい対処法について知ることで、落ち着いて対処できるようになります。
この記事では、子どもの発熱時の対応について、基本的な知識をわかりやすく解説します。

子どもが発熱しやすいのはなぜ?|まず知っておきたい基礎知識

まずは、子どもの発熱の基礎知識を確認していきましょう。

0~1歳の子どもが発熱しやすい理由とは?

0~1歳の子どもがよく熱を出すのは、免疫がまだ未熟で、ウイルスや細菌に対する防御力が十分でないためです。
特に保育園に通い始めると、同年代の子どもたちと接する機会が増え、ウイルスに感染する機会も多くなります。

最初は頻繁に熱を出すことに戸惑うかもしれませんが、これは体が少しずつ免疫を獲得している証拠でもあります。
重症化しないケースも多いため、あわてず、子どもの様子を見ながら落ち着いて対応することが大切です。

よくある乳幼児の病気とその特徴

保育園に通い始めた0~1歳児は、風邪や突発性発疹、インフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。
風邪はくしゃみや鼻水から始まり、数日で自然に治ることが多いですが、突発性発疹は突然の高熱が出て、熱が下がった後に発疹が出るのが特徴です。
インフルエンザは急な高熱や全身のだるさを伴い、他の子への感染にも注意が必要です。

子どもの具合が悪そうなとき、まず確認すべきこと

症状が出たときは、あわてずに様子を観察し、適切な対処をします。ここでは、子どもの体調が悪そうなときに確認しておきたいことについて見ていきましょう。

体温は何度?測り方と目安

0~1歳児の平熱は大人より少し高めで、一般的に36.5~37.5℃ほどです。
熱があるかどうかを判断する際は、まず正確に測ることが大切です。できれば安静時に、脇の下で測るのが基本です。
38℃以上で発熱とされますが、数値だけでなく機嫌や顔色も合わせて見るようにしましょう。
熱が高くても元気そうなら、すぐに病院へ行かなくても様子を見ることも可能です。
数字だけにとらわれず、落ち着いて子どもの様子を観察することが安心につながります。

普段との様子の違い

子どもの体調が気になるときは、まず「いつもと違う様子がないか」を見ることが大切です。
食欲が落ちていたり、水分をあまりとらない、機嫌が悪くてずっと泣いている、夜に何度も目を覚ますなど、日常と比べて気になる変化があれば要注意です。
咳や鼻水、嘔吐、下痢といった症状の有無もあわせてチェックし、気づいたことをメモしておくと、病院を受診する際にも役立ちます。
「普段の元気な姿」を知っている保護者の方だからこそ、小さな変化に気づけるのです。

家庭でできる発熱時のケアと対処法

子どもが発熱した際の自宅でできるケア方法を確認します。

水分補給と食事の工夫

保発熱すると体内の水分が失われやすくなるため、こまめな水分補給がとても大切です。
母乳やミルクはもちろん、湯冷ましやイオン飲料、お茶などを少量ずつでも与えるようにしましょう。
食欲がないときは無理に食べさせず、果物のすりおろしやおかゆなど、消化のよいものを好みに合わせて少しずつ。
子どもの「食べたい・飲みたい」のサインを見逃さず、無理なく取り入れることで、体力の回復を助けられます。

安静に過ごすための環境づくり

熱があるときは、子どもがリラックスして過ごせる環境を整え、安静にすることが大切です。
室温は20~25℃前後、湿度は50~60%を目安にし、暑すぎず寒すぎないよう調整しましょう。
汗をかいたらこまめに着替えさせ、肌着は通気性のよいものを選ぶと快適に過ごせます。
また、部屋を少し暗くしたり、音や刺激を減らして静かに過ごせるように工夫すると、眠りやすく回復を促します。

解熱剤は使ってもいい?正しい使い方と注意点

子どもが熱を出すと心配になりますが、必ずしもすぐに解熱剤を使う必要はないとされています
元気があり、水分もとれている場合は、様子を見ながら自然に熱が下がるのを待つのも一つの方法です。
ただし、ぐったりしていたり、眠れないほどつらそうなときは、医師から処方された解熱剤を使用して構いません。自己判断で市販薬を使うのは避け、使う際は用法・用量を守ることが大切です。

病院に行くべき?判断の目安と受診のコツ

子どもが発熱したとき、病院を受診すべきか迷う方も多いのではないでしょうか。ここでは、受診の目安や事前に準備しておきたいことについて解説します。

受診の目安になる症状

子どもが熱を出したとき、次のような症状が見られたら受診を検討しましょう。
顔色が悪くぐったりしている、水分がとれない、嘔吐や下痢がひどい、けいれんを起こす、などの症状がある場合は特に注意が必要です。
呼吸が苦しそうだったり、泣き方が弱く反応が鈍かったりするときも早めの受診をおすすめします。
また、感染症が流行する時期や感染の疑いがある場合は、発熱後12時間経過後を目安に受診しましょう。
発熱した直後に受診しても、正しい検査結果が出ない場合があるため、注意が必要です。

不安なときは、無理に自己判断せず、かかりつけ医に相談することで安心につながります。
なお、3ヶ月未満の子どもで38℃以上の発熱をした場合は、すぐに受診が必要です。

対応に迷ったときの対処法

特に、夜間や休日に症状が悪化すると、すぐ病院に行くべきか迷うことも多いですよね。
不安な場合は、子ども医療電話相談事業を活用しましょう。
全国で共通の短縮番号(#8000)に電話をすると、医師や看護師に相談できます。
緊急性が高い場合を除き、無理に夜間受診せず、落ち着いて判断することで、子どもへの負担も軽くなります。
不安なときこそ、頼れる先を知っておくことが心強い味方になります。

受診前に準備しておきたいこと

病院に行くときは、スムーズな診察のためにいくつかの情報をメモしておくと安心です。
発熱した日時や最高体温、熱の変化、食欲や水分摂取の様子、下痢・嘔吐・咳などの有無、機嫌の変化などを簡単に記録しておきましょう。
また、母子手帳や保険証、お薬手帳も忘れずに持参すると安心です。
メモがあることで、医師が症状を正確に把握しやすくなり、的確な診断・処置につながります。

やりがちだけど避けたいNG対応

子どもが発熱すると、不安からついやってしまいがちなNG行動もあります。事前に避けるべき対応を確認しておきましょう。

自己判断で薬を増やす・変えるのはNG

子どもがつらそうにしていると、少しでも早く楽にしてあげたくなります。
ただ、処方された薬を自己判断で追加したり、残っていた薬を使ったりするのは避けましょう。
体重や症状に応じて適切な薬が処方されているため、量や種類を変えると逆に体に負担をかけてしまうこともあります。
心配なときは、必ず医師や薬剤師に相談を。正しい使い方を守ることが、安心して治していくための大切なステップです。

過度な冷却に注意

発熱時、「体を冷やさなきゃ」と思い、冷却材をたくさん使いたくなることがありますよね。
ただし、子どもが心地よく過ごせる体温調整こそが大切なため、冷やすタイミングには注意が必要です。
熱が上がっている途中は手足が冷たく寒がることが多いため、体を温めてあげるのが正解。
体温が上がり切って汗をかき始めた頃に、わきの下や足のつけ根などをやさしく冷やすと、子どもが楽になることもあります。
ただ、嫌がる場合は無理に冷やさなくても大丈夫。
過度な冷却は体の負担になることもあるため、「気持ちよく過ごせるかどうか」を基準にケアしましょう。

保護者が不安になりすぎることも影響大

子どもが熱を出して不安になるのは当然です。
ただ、保護者の方の不安は、子どもにも伝わってしまいます。
保護者が落ち着いていると、子どもも安心しやすく、回復のサポートにもつながります。
熱が出るのは成長の一環であることも多く、あわてず、まずは体温や機嫌、水分のとり方などを観察しましょう。
「困ったら相談すればいい」と思っておくことで、少し心がラクになります。

よくあるQ&A|発熱時の「これってどうする?」

最後に、子どもの発熱に関して保護者の方がよく抱く質問と、その回答をご紹介します。

熱が下がったらすぐに登園させてもいい?

厚生労働省の「保育所における感染症ガイドライン」によると、24時間以内に38℃以上の発熱があった場合には、すぐに保育園へ行かせるのは少し待った方が良いとされています。
熱が37.5℃以下で、食欲や機嫌、水分補給が普段通りに戻っている場合には登園してもよいとされています。ただし、一時的に熱が下がっても、せきや鼻水など、体調が完全に回復していないこともあるため、その際は様子を見ましょう。

また、感染症によっては他の子への感染リスクもあるため、園の登園基準も事前に確認しておくと安心です。

発熱だけで病院に行く必要はある?

子どもが熱を出すと心配になりますが、発熱だけで必ずしも病院に行く必要はありません。機嫌がよく、水分がとれていて、ぐったりしていなければ、まずは家庭で様子を見て大丈夫な場合が多いです。
乳幼児の体はウイルスと戦って免疫をつけていく途中なので、発熱はそのサインでもあります。
ただし、熱が長く続いたり、呼吸が苦しそう、顔色が悪い、元気がないなど気になる症状があれば、早めの受診を。
迷ったときは、小児救急相談窓口などに相談するのも安心材料になります。

他の家族への感染はどう防ぐ?

子どもが風邪や感染症にかかったとき、兄弟、姉妹へのうつりが心配ですよね。
完全に防ぐのは難しくても、手洗いやおもちゃの共有を避ける、食器やタオルを分けるなど、できる対策でリスクを減らすことは可能です。

特に小さな子どもは、何でも口に入れてしまいがちなので、よく触る場所の消毒も意識しましょう。
また、看病する保護者自身も手洗い・うがいを徹底することで、家族全体への広がりを防ぐ助けになります。
無理なく、できることからで大丈夫です。

子どもの発熱時は、不安になりすぎず、落ち着いた対応を

子どもが熱を出すと、心配や不安で気持ちがいっぱいになるのは当然のことです。
でも、発熱の仕組みや対処法を知っておくことで、落ち着いて対応できるようになります。大切なのは「あわてず、様子をよく見ること」

すべてを完璧にこなそうとせず、できることから一つずつ対応すれば大丈夫です。
ここまで紹介してきたポイントを参考に、焦らず冷静に行動することで、子どもも安心して回復できますよ。