赤ちゃんの運動能力の発達は?得られる子どもの成長について解説!
2024/11/25
生まれたばかりの赤ちゃんは、身体をうまく動かせませんが、成長につれて運動能力が発達してあちこち動き回るようになります。
発達に応じた運動や遊びを取り入れることが、子どもの成長につながります。
本記事では子どもの運動能力と合わせて、言語や手の動き、食事などの発達について月齢別に紹介します。
子どもの発達状態には個人差があるため、あくまで目安として参考にしてみてください。
子どもの成長と運動能力の発達
月齢別に赤ちゃんの運動能力について、以下の一覧表で紹介します。
それぞれの子どもによって運動能力に違いがあるため、あくまで目安にしましょう。
新生児~生後2ヶ月 | ねんねのままの状態 左右対称の動きで手足をバタバタさせる |
生後3ヶ月~4ヶ月 | 首がすわり始める |
生後5ヶ月~6ヶ月 | うつ伏せの姿勢から寝返りを始める |
生後7ヶ月~8ヶ月 | 徐々に支えなしで、安定してお座りができる ハイハイを始める |
生後9ヶ月~10ヶ月 | つかまり立ちをする |
生後11ヶ月~12ヶ月 | 下半身に筋肉が付き、つかまり立ちになれるとつたい歩きを始める |
1歳~1歳半 | 自由に歩く 手を支えに階段をのぼる |
2歳 | ボールを蹴ったり、投げたりできる 手すりを使って、階段の上り下りができるようになる |
3歳 | 体力や筋力が発達し、自由に走り回ったりジャンプをしたりする 三輪車を動かせる |
3歳までの運動や手の動きの発達
子どもは成長とともに、掴む・握る・つまむの動作が発達していきます。
月齢別に手の動きや運動の発達について紹介します。
発育に応じて、さまざまな運動遊びや方法を取り入れても良いでしょう。
生後2ヶ月~3ヶ月
生後2ヶ月以降の赤ちゃんは、手のひらに大人の指を当てるとギュッと握り返す「把握反射」が見られる時期です。
把握反射は「原始反射」のひとつで、発達とともに見られなくなります。
ガラガラや小さなおもちゃなどを触らせると、手のひら全体で握ります。
握ったおもちゃをなめたり、しゃぶったりするようになるため誤飲を防ぐためにも小さなおもちゃを与えないようにしましょう。
また生後2ヶ月頃になると、仰向けのまま自分の両手を目の前で合わせる動作も見られます。
この動作は「ハンドリガード」と呼ばれるしぐさで、手や指を見て自分の身体の一部と認識する成長過程です。
生後4ヶ月~5ヶ月
生後4ヶ月~5ヶ月頃の赤ちゃんは、目で見たものや興味があるものに手を伸ばし、掴もうとし始めます。
手や指が器用に動かせるようになり、気になるものをなんでも掴み始める時期です。
赤ちゃんにとって危険なものは、周囲に置かないようにしておきましょう。
生後6ヶ月~8ヶ月
生後6ヶ月以降は手指の機能が少しずつ発達し、ものを掴むのが上手になります。
片手に持ったおもちゃを、反対の手で持ち替えられるようになる動作が見られるでしょう。
生後8ヶ月頃になると手指がさらに発達し、親指と他の4本指でつまむ動作ができるようになります。
さらに両手でおもちゃを持って、カチカチと打ち合わせるといった複雑な遊び方ができるようになります。
生後9ヶ月~12ヶ月
生後9ヶ月以降の赤ちゃんは指の動きが発達し、動かせる範囲が末端にまで広がっていく時期です。
人差し指と親指を使って小さなものが、つまめるようになります。
しかし何でも口に入れてしまう年齢であり、誤食を引き起こす危険性が高く注意が必要です。
他にも箱の中からおもちゃを出し入れしたり、別の場所に移したりできるようになります。
1歳~1歳半
1歳以降は指先や手首の動きがスムーズになる時期です。
握り持ちのような正しい持ち方はできませんが、ペンやクレヨンを持って殴り書きができるようになります。
筋力が付いてくるので、一人で立ったり歩き出したりする子どもが増えていきます。
2歳~3歳
2歳~3歳頃は手や指先がさらに発達し、ほとんどの動きができるようになる時期です。
例えば鉛筆やクレヨンを使って〇が上手に描けるようになったり、はさみを使ったりするようになります。
さまざまな触感に触れさせてあげると、好奇心が高くなっていくでしょう。
また身体の構造がほぼ完成して、運動機能も発達し基本的な動作がひと通りできるようになります。
走ったり、ジャンプしたりするなど運動量が増えていく時期です。
ボール遊びやジャンプ遊びを行うと、柔軟性や瞬発力が鍛えられます。
3歳までの言語や探索の発達
子どもは月齢とともに情緒や言葉が発達していきます。
言葉の発達には個人差が大きいため、喋らないからといって過度に心配する必要はありません。心配なことがあれば定期検診等で質問してみてくださいね。
生後2ヶ月~4ヶ月
生後2ヶ月以降の赤ちゃんは、「あー」「うー」などのクーイングが出るようになる時期です。
クーイングとは母音中心の音声で、言葉を話す準備段階です。
赤ちゃんの声帯や口腔内が順調に発達している証拠で、機嫌が良いときに出ます。
他にも自分の手や足を認識できるようになったり、目の前でゆっくり動くものを追視できるようになったりします。
生後5ヶ月~9ヶ月
生後5ヶ月以降はクーイングを続けて声帯が発達するので、「あーあー」や「ばばば」といった喃語が話せるようになる時期です。
喃語とは赤ちゃんの声で、徐々に意味のある言葉を話すための練習とも言われています。
月齢とともに喃語の発生が活発になり、子音や濁音を含んだ言葉も発します。
自分が発する言葉を楽しんでいるので、一人で話していることもあるでしょう。
他にも名前を呼んだり、声をかけたりすると反応するしぐさが見られます。
生後10ヶ月~1歳
生後10ヶ月以降は、身の回りの簡単な単語を口にするようになる時期です。
クーイングや喃語を繰り返していくと、脳も発達していきます。
1歳以降は言葉を理解し始めて「まんま」はご飯、「わんわん」は犬といった意味のある一語文を伝えるようになります。
また単語を発していなくても指差しで、意思を伝える動作が見られるでしょう。
1歳半~2歳
1歳半~2歳頃になると、2語文が言えるようになります。
例えば「ママ、だっこ」といった、単語を組み合わせて自分の意思を伝えます。
話せる言葉が増えると、会話らしいコミュニケーションを取りやすくなるでしょう。
大人の言ったことを真似して、話せる言葉を増やしていきます。
3歳
3歳頃になると、3語文へと発達していきます。
理解できることが増えていくだけではなく、2歳から3歳の間に語彙数が増加するのも特徴です。
物事に興味や疑問が沸き、自分から大人の話を聞いたり、質問をしたりして意味を理解する意識が芽生えます。
「これはなに?」や「なんで?」といった質問が増えるのも特徴です。
絵本の読み聞かせや積極的な話しかけでも、言葉の意味が定着しやすくなるでしょう。
3歳までの食事や社会性の発達
子どもは成長するとともに情緒や感覚が発達し、社会性を獲得していきます。
さらに生活習慣のひとつである食事は、成長に欠かせないものです。
3歳までの食事や社会性の発達について紹介します。
生後1ヶ月~3ヶ月
生後1ヶ月~3ヶ月のクーイングが出る頃には、呼びかけに対して笑顔を見せることが多くなります。
話しかけると声を出して喜んだり、あやすと笑ったりするようになる時期です。
他にも空腹時などの不快な状態は、泣くことで表現します。
生後4ヶ月~6ヶ月
生後4ヶ月以降は脳が発達し、記憶力が付いてきてママと他人の顔を多少区別できます。
情緒面が発達し、感情表現が豊かになるのも特徴です。
また、生後5ヶ月以降から食事に興味を持ち始めるので離乳食を始めていくのも良いでしょう。
生後7ヶ月~9ヶ月
生後7ヶ月以降は要求に対して、声を出して注意を引こうとする時期です。
さらに生後9ヶ月頃からママとそれ以外の人を区別できるようになり、寂しいや甘えたいなどの感情が芽生えます。
知らない人に対して「人見知り」が始まる時期です。
また離乳食は、舌を使って食事をつぶしながら食べ始めて、手づかみ食べも盛んになります。
離乳食は2回から3回になり、自分で食べたいという気持ちが強くなります。
1歳~1歳半
1歳以降は、ものや周囲に関心を持ち始めて自己主張や自立心も強くなる時期です。
「自分でやりたい時期」に突入し思い通りにいかないときは、かんしゃくを起こしたり、ものを投げたりすることがあります。
前歯が揃い始める頃なので、食事は3食とおやつで栄養を補うことができます。
手指の動きが発達しているため、スプーンやフォークを使って自分で食べようとする時期です。
2歳~3歳
2歳~3歳以降は、他の子どもと関わりながら一緒に遊ぶことが多くなり、集団意識が高まる時期です。
一緒に遊ぶ喜びを感じるようになり、子ども同士で追いかけっこをしたり、ごっこ遊びをはじめたりします。
一方でおもちゃをめぐって、子ども同士でトラブルが起きてしまう場合もあるでしょう。
3歳になると自我がさらに発達し、感受性が豊かになります。
自己主張しながらも思いやる気持ちも出てきて、社会性が育っていきます。
他にも、食べ物の好き嫌いがはっきりし出す年齢でもあります。
子どもの発達には個人差がある
先述した手の動きや言語などの発達には、個人差があります。
発達の段階が比較的早い時期から喋り始める子もいれば、時期が遅い子もいます。
子どもの発達は同じパターンではありません。
あくまでも目安にして、成長を温かく見守りましょう。
まとめ
子どもは月齢とともに運動能力を身に付けて発達していきます。
運動遊びや歩行を通して筋肉が付いたり、柔軟性が鍛えられたりする時期です。
さまざまな経験や体験は、身体だけではなく心の成長にも関係します。
しかし発達には子ども一人ひとり個人差があるもので、同じ時期に成長するわけではありません。
他の子どもと比べるのではなく、みんなで温かく見守ってあげましょう。
心配なことや不安な点があれば、定期検診や小児科で質問してみたり、保育園の先生などに気軽に相談してくださいね。