子どもの寝かしつけのコツは?月齢別の睡眠時間や寝付けない原因を解説
2024/10/22
子どもの寝かしつけは子育ての悩みのタネで、苦戦している保護者様も多くいるかと思います。
本記事では少しでもスムーズに入眠できるよう、子どもが寝つけないときの原因や、環境の整え方について紹介します。
合わせて、保育士がおすすめする寝かしつけの方法について解説するので参考にしてみてください。
乳幼児に必要な睡眠時間
乳幼児に必要な睡眠時間は月齢によって異なります。
月齢 | 睡眠時間 |
0~1ヶ月 | 16~18時間 |
1~3ヶ月 | 14~15時間 |
3~6ヶ月 | 13~14時間 |
6~12ヶ月 | 11~13時間 |
1~3歳 | 11~12時間 |
※参照:赤ちゃんの睡眠時間の目安とは?まとまって寝るようになるのはいつ?(unicharm)
新生児は1日のほとんどを睡眠に費やしています。
幼児期になるにつれて日中に活動するようになったり授乳の頻度が減っていったりして、まとまって眠るようになります。
月齢によって睡眠時間が異なるだけではなく、個人差があるのであくまでも目安にしましょう。
実際に理想的な時間よりも少なかったり、長かったりしても心配する必要はありません。
睡眠時間やリズムは日によって違い、赤ちゃん自身に合わせてあげることが大切です。
寝かしつけに時間がかかる原因
寝かしつけに時間がかかる要因は、お昼寝のしすぎや生活リズムの乱れなどさまざまなケースがあります。
日常的に30分~1時間以上かかっている場合は、当てはまっている原因があるかを確認してみてください。
お昼寝のしすぎ
夕方に近い時間帯に長く昼寝をしてしまうと、体力が回復して夜寝つきにくくなります。
0歳~2歳は身体の機能が発達する時期で、午前中にたくさん遊びます。
お昼寝は、たくさん遊んだ身体と脳を休ませてリラックスさせたり、記憶を定着させたりするのにとても重要です。
さらに、幼児期は夜の睡眠だけでは足りないためお昼寝で補います。
そのため、保育園でもお昼寝の時間が設けられています。
子どもにはお昼寝が必要ですが、タイミングや時間を配慮することが大切です。
お昼寝をしたときは自然に起きるのを待つのではなく、時間を決めて起こしましょう。
少なくとも午後3時までに切り上げるのがおすすめです。保育園では、おやつの前にお昼寝から起こすことが多いです。
環境が整っていない
寝る部屋の湿度や温度、明るさは子どもの寝つきにかかわっていきます。
子どもは体温が高く、大人が快適と思った室温が子どもにとっては違う場合があります。
またテレビや家族の話し声がうるさいと、音が気になって眠れなくなってしまい、寝つきが悪くなる原因に繋がります。
刺激や興奮で目が冴える
日中にレジャーや旅行といった普段と違う体験をして刺激を与えることも、子どもが寝つけなくなる原因のひとつです。
夜まで興奮状態が続くと目が冴えてなかなか眠れなくなります。
いつもと違う体験は逆に寝つきが悪くなることがあるので、注意が必要です。
他にも寝室におもちゃを置いていると、「遊びたい」という気持ちを芽生えさせてしまう可能性があります。
ブルーライトの影響
スマホやテレビから発光されるブルーライトを寝る直前に見ると、睡眠の質を妨げ寝つきを悪くさせることがあります。
例えば、夕食後の家事で忙しいときにテレビやスマホで動画を見せている家庭も多いかもしれません。
しかし、ブルーライトには脳を興奮させる刺激があり、その影響は大人よりも子どもの方が強くなります。
さらに子どもが直接操作していなくても、寝かしつけ中に大人がスマホを触っていると、そこからブルーライトが放たれて影響を受ける可能性が考えられます。
寝つきを良くするためにも寝る前には、スマホやテレビの光を控えましょう。
できれば寝る2時間~3時間前から控えておくことをおすすめします。
生活リズムが乱れている
両親の仕事の都合などにより生活リズムが崩れてしまうと、夜眠れなくなる原因につながります。
夕飯やお風呂の時間が遅くなると、必然的に睡眠時間が短くなります。
子どもは同じ時間に眠ったり、起きたりする生活リズムを整えることが大切です。
生活リズムを整えると、自然と身体が寝る時間を覚えてスムーズな入眠につながります。
しかし寝る時間が日によってバラバラだと身体が寝る時間を覚えず体内時計に影響が及ぼします。
平日だけではなく、休みの日も同じ時間に寝起きすることを心がけると良いでしょう。
睡眠の環境を整えるには?
睡眠の環境を整えるには適切な室温に設定したり、入眠儀式を作ったりするのがポイントです。
夜だけではなく朝から体内リズムを整えることで、寝かしつけがスムーズに行えます。
適切な室温や明るさを設定する
寝室は子どもにとって適切な室温や、ほどよい湿度に設定しましょう。
一般的に夏場は26℃~28℃、冬場は20℃~23℃が快適な室温とされています。
湿度は50%前後が目安です。
子どもは自分で体温調節ができないので、汗のかき具合を見て衣服を調節することが大切です。
寝る30分~1時間前には、部屋の明るさを暗くして寝られる環境を作ります。
しかし、真っ暗にすると恐怖を感じる子どももいます。かえって眠れなくなる可能性があるため、常夜灯にするのがおすすめです。
入眠儀式を作る
寝る前の一連の行動を入眠儀式として作っておくと、スムーズな入眠に効果的です。
入眠儀式は絵本を読んだり、オルゴールを聞かせたりするなど簡単な方法で十分です。
習慣化することで「もうすぐ寝る時間だ」と理解するようになり、気持ちの準備ができ、スムーズに入眠しやすくなります。
保護者にとっても負担にならず、子どもが落ち着ける方法を見つけて毎日のルーティンに取り入れましょう。
体内時計をリセットする
朝の決まった時間にカーテンを開けて朝日を浴びる習慣が身に付けられると、体内時計が整ってスムーズに寝かしつけできるようになります。
夜の寝かしつけには朝の行動も重要です。
人間の体内時計は約25時間と言われていて、何もしないまま過ごすと昼夜逆転します。
朝日を浴びて体内時計をリセットさせることで、約15時間後には睡眠ホルモンの影響で自然と夜に眠くなっていきます。
カーテンを開けて朝日を浴びるだけでなく、ちょっとした運動に親子で散歩するのもおすすめです。
また、朝日だけではなく朝食も必ず食べるように心がけましょう。
朝食を食べることは成長だけではなく、体内時計にを整えることにも繋がります。
しっかりと朝食を摂ることで、体内時計や入眠のリズムが整いやすくなります。
保育士直伝!寝かしつけの方法
子どもがなかなか寝つかないときはトントンのリズムで背中を叩いたり、マッサージをしたりしましょう。
先述した通り子どもの睡眠には個人差があります。
ぐっすり寝てもらうためには、一人ひとりの個性に合った寝かしつけのコツを掴みましょう。
ここからは、保育士が行っている寝かしつけのコツを紹介します。
トントンのリズムで寝かしつける
子どものおしりや太もも、背中をトントンして寝かしつける方法です。
呼吸に合わせて、少し早めのリズムでトントンをし、うとうとし始めたら、ゆっくりめのリズムにしていきましょう。
お子さんにとって最適なリズムを探しながら、寝かしつけをしてみてください。
スキンシップをする
スキンシップは子どもが落ち着く場所をゆっくりとなでなでしたり、マッサージをしたりする方法です。
マッサージは手足を握ったり、足の付け根から指先に向けてやさしくなでおろしてあげたりすると良いでしょう。
スキンシップによって温かさを感じるだけではなく、体の血流も良くなります。
子どもの様子を見てうとうとし始めたら、マッサージから優しくなでるようにするなど切り替えてみてください。
頭や眉間、背中を優しくなでると眠りにつける子どもも多くいます。
子守歌やオルゴールを聞かせる
寝るときは、子守歌をやさしく口ずさみながら静かに聞かせることも効果的です。
リラックスできるような音楽がかかると、子どもは自然と眠くなり寝つきやすくなります。
子守歌やオルゴールの音色に合わせて、先述したトントンやなでなでをすると寝つきが良くなります。
アップテンポな曲は目が覚めてしまうので、注意してください。
また、お母さんの胎内に似たホワイトノイズを聞かせるのも効果的です。
ホワイトノイズは、テレビの砂嵐の音が近いと言われているため、録音して流してみても良いでしょう。
おんぶや抱っこをする
なかなか寝つかずにぐずったり、夜泣きしたりするときは、おんぶや抱っこをして歩きまわるのもひとつの方法です。
歩くときはコースを決めておきましょう。
いろいろな場所を歩き回ると、子どもの好奇心を刺激して寝つかなくなる可能性があります。
抱っこをするときは全身をおくるみやタオルで包んであげると、お腹の中にいたときと似たような感覚になり泣き止む場合があります。
添い寝をする
子どもを寝かしつけるときは布団で一緒に横になり、添い寝をしましょう。
子どもはよく知っている人の声や体温に、安心することで眠くなる傾向があります。
また、添い寝をすることで、体温がしっかり伝えられます。
さらに、添い寝をしたときは呼吸のタイミングに合わせて「すーすー」と寝息のように囁いてみてください。
うとうとし始めたら、徐々にボリュームを落としていくと眠りに付く子が多くいます。
また「今日も楽しかったね」「ねんねしようね」といった言葉かけやお話をしているうちにリラックスすることもあります。
両親の声を聞くことで子どもが安心すると言われているため、添い寝をして寝かしつけるときにもおすすめです。
まとめ
子どもの寝かしつけにはオルゴールをかけたり、トントンのリズムで軽く叩いたりすると寝つきやすくなります。
睡眠時間は月齢によって個人差があります。
しかし寝かしつけに時間がかかるときは、お昼寝のしすぎや部屋の環境が整っていない可能性があるでしょう。
睡眠の環境を整えるためには、毎日同じ行動を習慣化させて入眠儀式を取り入れることが大切です。
最初は寝つかなくても習慣化によって、寝かしつけがスムーズに行われるでしょう。
子どもが寝つかないときはついイライラしてしまいますが、今回ご紹介した方法も参考にしていただき、悩みを解消してくださいね。