小児の感染症を防ぐには?赤ちゃんがかかりやすい病気や予防策を紹介 | ユニバース開発株式会社 ユニバース・ナーサリー|ユニバース・キッズ

小児の感染症を防ぐには?赤ちゃんがかかりやすい病気や予防策を紹介

2025/11/25

赤ちゃんは大人に比べて免疫力が未発達のため、細菌・ウイルスに感染するリスクが高く発熱などの症状を発症しやすいものです。子どもを保育園に預ける際には「病気にかからないかな?」と心配する保護者も多いことでしょう。本記事では、小児の感染症のリスクやかかりやすい感染症、予防策などを紹介します。子どもの健康を守るためにも、ぜひご家庭での感染症予防にお役立てください。

感染症とは

そもそも感染症とはどのような状態なのでしょうか?
実は自然界に存在する多くの細菌やウイルスは、人に病気をもたらすことはありません。
例えば、納豆やヨーグルトといった発酵食品には、納豆菌や乳酸菌などの生きた細菌がたくさん含まれていますよね。
納豆菌や乳酸菌のように適量であれば腸内に良い影響を与える細菌がある一方で、中には人の身体にとって有害な細菌も存在します。
有害な細菌に感染してしまうと、体内で増殖し発熱や痛みなどの症状を引き起こします。
このように感染により何らかの症状が現れている状態が、感染症です。
また、有害な細菌に感染した人の唾液や嘔吐物、排泄物などが、口や鼻などを通して他の人の体内に入ることで、感染症が広まってしまうのです。

赤ちゃんが細菌・ウイルスに感染しやすい理由

「生まれたばかりの赤ちゃんは病気になりにくい。」という話を聞いたことがある方もいることでしょう。
実際に生まれてすぐの赤ちゃんは、母体から受け取った抗体によって細菌やウイルスに感染しにくい状態です。
しかし、徐々に抗体が減少し、およそ生後6ヶ月頃からは感染症にかかりやすくなると言われています。
ではなぜ赤ちゃんは細菌やウイルスに感染しやすいのでしょうか?

免疫力が未発達

赤ちゃんの免疫機能が発達し始めるのは、1歳頃からと言われています。
生後6ヶ月頃からの赤ちゃんは、母体からの抗体が減少することに加え免疫機能も十分に発達していないため、細菌やウイルスに感染しやすくなるのです。
およそ1歳半頃までは免疫機能が未熟で感染症が重症化するリスクが高いため、注意が必要です。

外出や周囲との接触が増える

母体からの抗体が減少する6ヶ月頃には、腰が座ったり離乳食を始めたりする時期を迎え、外出の機会も増えるようになります。
また、保育園などの集団生活を始める赤ちゃんもいることでしょう。
感染症の多くは飛沫や接触によって広まるため、家庭以外の場所で過ごす機会が増えることで、様々な細菌やウイルスに感染するリスクも高まります。

何でも口に入れてしまう

赤ちゃんは、見たり触れたり舐めたりすることで、物を認識したり生活する世界を知ろうとしたりします。
手で色々な動きができるようになる頃には、食べ物だけでなく手やおもちゃ、タオルなど、目の前にあるものは何でも口に入れてしまいがちです。
手指やおもちゃについた細菌やウイルスが口に入ってしまうことも感染症にかかりやすい理由のひとつです。

赤ちゃんがかかりやすい主な感染症

では、実際にどのような感染症にかかりやすいのでしょうか。

RSウイルス感染症

RSウイルス感染症は、母体からの抗体がある生後数週間にも感染する可能性のあるウイルス性呼吸器感染症です。
赤ちゃんが生後初めて感染する病気のひとつと言われることもあります。
乳幼児の気管支は細く機能も未発達なため、RSウイルス感染により気管支炎や肺炎を引き起こす可能性もあります。
多くの乳児が感染すると言われており、再感染を繰り返しながら3歳頃までに抗体ができるようになるとされています。

マイコプラズマ肺炎

初期は咳、鼻水、咽頭痛など、風邪のような症状から始まりますが、痰(たん)の絡まない乾いた咳が続いたり夜間の発熱を繰り返したりするような症状が現れる感染症です。
赤ちゃんに限らず、幼児や学童期の子どもも含めた小児への感染が多く見られ、晩秋~冬にかけて感染症が広がる傾向にあります。
潜伏期間が2~3週間と長く、咳の症状が1ヶ月近く続くこともあります。

手足口病

手足口病は、生後6ヶ月~4、5歳頃の乳幼児に多く見られる夏風邪の一種で、手・足・口の中に水疱ができるという特徴のある感染症です。
水疱には痛みやかゆみを伴うことがありますが、多くの場合3~5日ほどで症状が収まります。

アデノウイルス感染症

アデノウイルス感染症は、38度~40度の高熱が5日前後続き、眼球充血、咽頭痛、扁桃肥大などの症状が現れることもあります。
以前は、夏場に流行するプール熱と呼ばれていましたが、近年では、冬場に流行することもあります。

溶連菌感染症

A群β溶血性連鎖球菌による感染症で、飛沫により感染が広がります。
2歳頃~学童期に流行することが多く、繰り返し罹患することもあります。
溶連菌感染症に罹患した場合は、ペニシリン系抗生剤を10日間以上内服する必要があります。

百日咳

激しい咳込みや呼吸苦などの症状が見られ、文字通り百日ほど咳込みが続く感染症です。
乳幼児の発症が多いとされていますが、近年では、学童期の子どもや成人にも流行することがあります。
乳児が痙攣や無呼吸を引き起こした症例も報告されており、重症化には注意が必要です。

赤ちゃんを感染症から守るための予防策

赤ちゃんを感染症から守るにはどのような対策をしたら良いのでしょうか。

手洗い習慣をつける

細菌に感染しないためには、手指を清潔に保つことが大切です。
帰宅後や食事前、おむつ替え後などは、子どもだけでなく大人も手洗いを徹底しましょう。
自分で手を洗うことが難しい赤ちゃんは、手を石鹸の泡で優しく洗い、清潔なタオルで拭いてあげると良いでしょう。
手洗いのタイミングを明確にして、手洗い習慣を身につけましょう。

室内の換気や温度、湿度を管理する

乾燥した環境は細菌やウイルスが繁殖しやすくなります。
乾燥しやすい時期は加湿器などを使って室内の湿度を50~60%に保つようにしましょう。
また、赤ちゃんは体温調節機能が未発達なため、熱がこもりやすかったり冷えやすかったりします。
室内の温度を管理するとともに脱ぎ着しやすい服装を心がけて適宜体温調節ができるようにしましょう。
定期的に換気をして空気を入れ替えることも大切です。

清掃や消毒をして衛生的な環境をつくる

赤ちゃんは、色々な物を触ったり口に入れたりしながら、物を認識したり確かめたりしています。
哺乳瓶や食器を毎回消毒するのはもちろん、おもちゃやドアノブなども定期的に消毒して衛生的にすることが大切です。
赤ちゃんが過ごす部屋を清潔に保てるようにしましょう。

生活リズムを整える

生活リズムが崩れたり十分な栄養が取れていなかったりすることで感染症のリスクが高まるものです。
細菌感染を防ぐためにも、十分な睡眠やバランスのとれた食事を心がけて免疫力を高め、健康的な身体づくりを目指しましょう。

赤ちゃんが感染症にかかった場合の対処法

赤ちゃんの体調に変化があった場合、軽度な症状で収まることが多い一方で、時には重症化するリスクもあります。
そうした事態を引き起こさないためにも、早期に体調の変化に気づき、適切な対応を取ることが大切です。

小まめな体調チェック

赤ちゃんの体調の変化に早期に気づくためにも、日頃から小まめに体調をチェックしておくことが大切です。
例えば、定期的な検温や排泄の回数、授乳、食事量などを把握することで、小さな変化に気づくことができるでしょう。
体調の変化はおしっこやうんちの色にも現れやすいため、おむつ替えやトイレでの排泄時にもチェックしておくと良いでしょう。

症状を観察する

体調に変化があった場合、必ずしもすぐに病院を受診しなければいけないわけではありません。
まずは、発熱、咳、鼻水、発疹の有無など、症状をしっかり把握することが大切です。
合わせて、食欲や排泄回数、睡眠が取れるかどうかなども確認しておきましょう。
発熱は身体が細菌やウイルスと戦っている免疫反応のひとつと言えるため、すぐに熱を下げようとする必要はありません。
ただし、発熱により脱水症状を起こしやすいため、小まめな水分補給を心がけましょう。


元気がない、症状が悪化している場合は医療機関へ

発熱したからと言ってすぐに病院に駆け込む必要はありませんが、ぐったりして元気がなかったり反応が薄いなど「何か変!」と感じる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
安定しているように見えても、症状が回復しなかったり悪化したりしている場合は受診して適切な処置を受けると良いでしょう。
医療機関に受診した際に、症状を正確に伝えるためにも、症状の変化を小まめに観察しておくことが大切です。

まとめ

赤ちゃんは免疫機能が発達していないため、大人に比べて感染症にかかりやすく、場合によっては重症化するリスクもあります。
母体の抗体が減り、外出の機会が増える6ヶ月頃からは特に注意が必要です。
清潔で衛生的な環境を保ったり日頃から体調を観察したりしながら、赤ちゃんを感染症から守りましょう!

ユニバース・ナーサリーでは、子どもたちの「生きる力」を育む保育を目指し、お子様の小まめな体調管理や感染症予防の対策にも力を入れています。
少人数制ならではの手厚さや一人ひとりに寄り添った丁寧な保育を大切にし、お子様にも保護者の方にも安心していただけるような保育運営を目指してまいります。